結婚したくないと感じる30代男性が増えています。実際、生涯未婚率は年々増加しており、晩婚化が進んでいるのが今の日本です。あなたが「結婚したくない」と感じていることは、特別おかしいことではありません。
この記事では結婚したくないと感じる原因と対処法をご紹介します。
30代男性の生きてきた時代的背景、心理、ライフスタイルから「結婚したくない」と感じる要因を徹底的に分析しました。
詳しく見ていきます。
【ライター自己紹介】
心理学コラムニスト|KUMA
元出会い系の職員で、女性の心をつかむ行動・会話術・ネットを利用した交流方法について精通しています。
SNS婚活をする上で重要なサクラ・業者の見分け方のノウハウもあり職員時代はかなりの人数をBANしてきました。成約するカップルも相当数みてきています。恋愛記事は年間300本程度執筆しており、心理学系の資格も所持しております。
Contents
「結婚しない」30代男性が増えている
出典:厚生労働省 (https://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/kousei/14/backdata/2-1-1-02.html)
近年、生涯未婚率が増加傾向にあります。
上記の厚生労働省の生涯未婚率のグラフを見ると、2010年の時点で男性の生涯未婚率は約20%、2035年には約30%になると予想されています。
男性の生涯未婚率が上がっているのはさながら、女性の生涯未婚率の増加も目を見張るものがあります。
生涯未婚率はさながら、晩婚化も進んでいるのが現状です。生涯未婚率や晩婚化の原因は、以下のようなものがあげられます。
出典:内閣府(https://www8.cao.go.jp/shoushi/shoushika/whitepaper/measures/w-2004/html_g/html/gg121000.html)
●女性就職率が上がった
●将来への経済的な不安
●家庭を持つことへの不安
●独身生活に魅力がある
●良い女性と巡り合えない
「結婚したくない」という感情は、あなただけが抱いている感情ではないことがわかりますね。
いくら周囲に「結婚しないのか」と急かされていたとしても、自分を悪く思う必要はありません。
今の30代男性が生きてきた世の中
まずは今の30代男性の時代的背景について簡単に知りましょう。世界が変わると、価値観も変わります。
強制的にハードモードな人生
2020年に30歳の男性の生まれ年は、1081年~1090年です。そこから彼らが20歳になるくらいまでの時代の変化を纏めました。
●第一次ゆとり世代
●就職氷河期
●ゲーム機の普及・ITの発達
●漫才ブーム・テレビ
●バブル景気の始まり(1986年)
●バブル景気の崩壊(1991年)
30代はバブル景気の始まりに生まれ、物心が付いたときに崩壊した世代です。また2020年に40歳近い30代の世代は就職氷河期も経験しています。
またゆとり教育が始まった時代でもあり、周りからは何かと冷たい視線で見られたでしょう。
プレッシャー世代
2020年に30代の男性は、ミレニアム世代やプレッシャー世代、ゆとり世代などたくさんの名前を持っているのが特徴です。今回は、プレッシャー世代に焦点を絞って考えます。
プレッシャー世代は1982年から1987年頃に生まれた世代のこと。子どもの時代にバブルがはじけたのが大きな特徴でしょう。親がリストラされ、生活に苦しんだ人も多いのではないでしょうか。
また思春期の頃には阪神淡路大震災を経験しています。
自分のひとりの力ではどうにもできない天災、国の情勢などを知っている世代です。
また20代の時には就職氷河期も経験した世代。若い頃にかなりの苦労を強いられたでしょう。
困難を乗り越えてきたため柔軟な考えを持っている人も多いですが、結婚に関しての考えは非常に慎重な人が多いと考えられます。
また30代前半の男性は「草食男子」が流行った世代でもあります。
自主的に動くのが苦手であったりする人が多く、なかなか婚活にも踏み出せない・踏み出しても上手に行かない男性も多いのではないでしょうか。
ゲーム・ネットの普及
ゲームやネットが普及し始めたのも、この世代の大きな特徴です。
ドラクエやFF、マリオなどで遊んだ記憶がある方も多いでしょう。ポケモンなど、有線で通信している世代になります。
思春期を迎える頃にポケベルが普及し、20~25歳を迎える頃に携帯電話が普及します。
またPCの普及率は1990年後半から2000年にかけて急激に普及しました。SNSやアプリゲーム、インターネットの普及も急激に始まり、のめり込んだ人も多くいます。
人間関係が希薄になり始めた年でもあります。
結婚したくない30代男性の心理
次は結婚したくない30代男性の心理・原因について触れていきます。
お金を共有したくない
自分の財産は自分で使いたいと思っている人も多いです。結婚をすることで変わることを下記にまとめました。
●財産が共有になる
●苗字が変わる
●配偶者控除・扶養控除
●財産などの相続権が得られる
などがあげられます。結婚すると、配偶者控除や扶養控除を得られるメリットがありますが、自分の稼ぎで妻と子供を養わなければいけなくなるでしょう。
そうなると必然的に自分で使えるお金は減ります。
【36歳男性の経験談】
結婚して自分に使えるお金は減ったし、貯金もままなりませんね。妻と子の分までお金を出さなきゃいけないですし。でも、妻と子が笑顔だから私は嬉しいです。
結婚を焦っていない
あなた自身が結婚を焦っていないのであれば、それも理由のひとつです。「ずっと結婚したくない」より「“まだ”結婚したくない」の考えに近いでしょう。
この場合はある程度年齢を重ねたり、幸せそうな家族を見たりするうちに結婚欲が出てくる可能性が高いです。焦りすぎず、自身が結婚したいと思うときまで待ちましょう。
しかし40歳を過ぎると婚活はあまり上手にいきません。理想の相手が見つかりづらくなるので、ある程度折り合いを見つけ婚活だけでも始めると良いです。
【43歳男性の経験談】
30代の時はあまり結婚に焦っていませんでしたが、40歳を超えてから孤独感を感じるようになりました。結婚しないだろうな、と思っていた友人も結婚し始めて、突然孤独感を感じるようにも。婚活市場を考えると少し年齢が厳しいですが、今婚活してます。
結婚について身内から口出しされる
結婚について身内から口うるさく言われているのも、結婚したくないと感じる原因です。
心理学ではカリギュラ効果と呼びます。
「あることを禁止されると、逆に禁止されたことをやりたくなる」現象のことです。禁止されたことにより大きなストレスを感じ、自らその禁止事項を破ってしまいます。
●筋トレで糖質を制限し始めると無性に糖質を取りたくなる
●見るなと言われたら見たくなる
●勉強しろというと逆に子供が勉強しない
これらがカリギュラ効果です。今回の場合は「結婚しない」ことを禁止されていますね。
自分自身の「結婚したくない」という感情・考えは、「周囲の環境の結果ではないのか」と疑いましょう。
自分の気持ちは環境に大きく左右されるものです。本当に自分は結婚したくないのかを今一度考える必要があります。
【45歳男性の経験談】
身内から結婚しろ結婚しろと言われ、面倒臭くなってしまい現在に至ります。35歳あたりで結婚したいとも思っていたのですが、身内を喜ばせるのがなんか癪でここまで来てしまいました笑。自分に正直になり、身内に「それみたことか」と言われるのを承知で、婚活を始めています。
自分のペースで生きていきたい
結婚生活はやはり妻の行動にも大きく左右されます。相手に合わせなければいけないシーンはたくさんでてきます。
食事や生活での配慮、予定など、これまで通り自分の考えだけでは動けません。他人と場所や時間を共有する行為に対して、強いストレスを感じる人は結婚したくないと考えます。
結婚をせず、自分のペースで生きていくのもひとつの人生です。「結婚したくない」感情は特に悪いことでもありませんので、そう生きたいのであれば無理に考えを変える必要はないでしょう。
【30歳男性の経験談】
相手に合わせるという作業が面倒臭いのに、よく結婚するなと思います。無駄な作業でしかないと感じますし、今は独身でも良いような世の中になってきているので、私はこのまま独身で傷害を過ごしたいです。
家庭へのあこがれを感じない・将来への不安
家庭へのあこがれを感じない理由はさまざまあるでしょう。現状に満足していたり、現在のライフスタイルが理想だとすれば、家庭への憧れは感じません。
また結婚生活に対する不安も大きな要因になります。経済的余裕や、妻子との人間関係、ライフスタイルなどの不安など、あげはじめるとキリがありません。
将来に対する不安が、「結婚」への道をはばかっています。
経済的な理由で結婚を躊躇している方は、自治体の出産などに関するサポートを見てみましょう。
少子化対策が進んでおり、どの地域でもある程度のサポートが受けられます。子育てに関するサポートも充実していますよ。
【36歳男性】
稼ぎがあまりないから、結婚しても家族を幸せにできるかどうかわからない。とか思っていたけど、恋人が「それでも良い」と言ってくれたので、結婚を決めました。実際に出産の時のお金もそこまでかからなかったし、なんとかやっていけそう。意外と生きていけるもんです。
良い家庭を築けないと考えている
成功経験が少ないと、「こんな自分が相手を幸せにできるはずがない」と考えてしまいます。俗にいう、「自己肯定感が低い」のが原因です。
自己肯定感の高い・低いに関しては定義があやふやで、評価する人の感性に大きく左右されます。
また最近は自己肯定感が人間を測るひとつの尺度になっていますが、自己肯定感が低い=悪いことではありません。無理矢理高める必要もないです。
「良い家庭を築ける自身がない」と考える人は、「良い家庭の具体性がない」又は「良い家庭の理想が高い」ことがあったり、「自信がない」理由が漠然としている人が多いです。
【39歳男性の経験談】
なんとなく、自分には良い家庭が築けないと思っています。友達にも数人いますよね、離婚する人。私もそっち側の人間だと思っててなかなか婚活に踏み切れません。このままひとりも嫌だと思いつつ、40代を迎えようとしています。もっと早く行動しておけば、と思っています。
結婚したくない30代男性の原因
次は心理的側面からではなく、行動や経験などの側面から見ていきます。
SNSの影響で結婚に良いイメージがない
2020年、Twitterで夫に対する妻の愚痴が多く見られるようになりました。「子育てアカウント」などの名目で運営しており、フォロワーが10万を超えるアカウントもあります。
そのようなアカウントでは日々妻のうっぷんが吐き出されており、シェア数が1万を超える投稿も多いです。負の感情になる投稿ばかりが目に入り、「結婚」というものに対して良い印象を抱けなくなる場合も。
人間は「負の感情」や「恐怖」に対して敏感です。ポジティブな感情が9割だとしても、残りの1割のネガティブな感情で行動を左右されます。うっぷんや愚痴ツイートのシェアが多いのも、これが原因である可能性が高いです。
恐怖本能ともいい、ネガティブなものを反射的に、異常に怖がってしまいます。結婚に対するネガティブな投稿は、一部の家庭で起きていることであると理解しましょう。
下記は既婚者に向けて実施した「現在の夫婦生活に満足しているのか」のアンケート結果になります。
●20代~60代の既婚者636人
出典:マイナビニュース(https://news.mynavi.jp/article/20171109-a246/)
「大変満足している」「満足している」の合計は全体の7割に及び、「どちらでもないは」2割で、「大変満足・満足している」と合計すると9割。「非常に不満・不満を感じる」は全体の1割であるのがわかります。
この数値を見て「結婚」に対する意識は変わったでしょうか。結婚に対する意識高くなったのか、低くなったのかは重要ではありません。自分で見聞きしたものは事実であるかどうかが大事です。
様々な視点から事実を確認することで、世間や自分自身の誤解・偏見に気づけます。結婚に対するイメージが良くない理由を考え、根拠を探してみましょう。
【33歳男性の経験談】
SNSでよくネガティブな結婚生活の話が回ってきているので、結婚生活に不安しかない。でも友人とかに話を聞けば「まぁそういうこともあるけど、そんなの生活の1割にも満たないよ」みたいな回答が多い。そこで自分の偏見に気づきました。幸せのなSNSをみるようにしてからは結婚にも乗り気になって、去年結婚しました。
ネットがあるから寂しさを感じない
ネット上で良い友人関係を構築している人は、なにかと寂しさを感じにくいです。
ネットが普及したことで、孤独感が減少しています。現実世界での人とのかかわりあまり必要ではなくなっているのです。
ネットでの友人関係が良好な人は、結婚した意欲があまり出てきません。出てくるとしたら、ネットでの友人がほとんど結婚し、あまりネットに顔を出さなくなってきた頃でしょう。
ネットの友人関係が途切れたとき、自分がどのように感じるのかを考えて見るのがおすすめです。
【46歳男性】
30代の頃はネットの友達も充実していました。しかし自分が40代に入ってから徐々に友達は顔を出さなくなります。現在は一人。自分が結婚したくないと思っていたのは、ただただ「友達がいたから」なのだと気づかされました。
恋愛と仕事の両立が厳しい
30代になれば役職を得て、仕事が忙しくなる年齢でもあります。仕事に時間を取られすぎて、思うように恋愛ができない人もいるでしょう。
休日も仕事のことで頭がいっぱいになってしまい、疲れが取れない男性も多いはず。そのような状態では、なかなか婚活ができません。
恋愛と仕事の両立をするよりなら、「いっそのこと結婚したくない」と感じてしまうでしょう。
また良い相手が見つかり結婚を決めても、相手を寂しくしてしまうと考えると、なかなか気持ちが乗りません。
【40歳男性】
36歳を迎えた頃、役職を頂き、そこからは仕事三昧の日々です。正直婚活をしている暇なんてない。仕事が忙しい友人は、「仕事が忙しすぎて私にかまってくれない」という理由で彼女と別れていました。そういうのをみると、ちょっと……。
過去の女性にトラウマがある
過去の女性にトラウマがあり、なかなか女性を信用できない場合も。
過去に浮気をされたことのある男性や、女性に裏切られた経験を持つ男性は恋愛に対して積極的になれません。
しかも浮気されたことが原因で、「絶対に浮気・裏切り行為をしないでね」など女性にプレッシャーをかけてしまい、破局を繰り返している場合があります。先ほど紹介したカリギュラ効果ですね。
また一度でも浮気をされてしまうと、恐怖本能が働き恋愛に対してポジティブになれず、失敗を繰り返し悪循環に陥ってしまう可能性もあります。
良い女性と巡り会い、悪い女性ばかりではないことを実体験として経験することで恋愛に対する消極性は解決するでしょう。
【38歳男性】
20代後半の時に、入籍をしました。でも、彼女の浮気が原因で離婚。子どもがいないのが幸いで、特に不自由なく独り身に戻りました。でも、それ以降、女性に積極的になれません。浮気される側にも問題がある可能性もあるし、なにより女性が怖い。もうこんな思いはしたくない。
「結婚したくない」と「結婚できない」は全く別
良く混同されがちなのが、「結婚したくない」と「結婚できない」。
これら2つは全くの別物です。以下に当てはまる人は、心の奥底では結婚願望がある場合があります。
●周りから「結婚できない」などのネガティブなことを言われる・いわれた
●身内から口うるさく結婚しろと言われる
●婚活をしたが上手にマッチングできない
等があげられます。上の2つは、他人の言葉が妨げになっていて「結婚できない」場合です。「身内から結婚しろ」と口うるさく言われた場合は、先述した通りカリギュラ効果が働いている可能性があります。
自分の「結婚できない現状」はどこにあるのかを考えると解消できます。
厄介なのが、一番下の「婚活したが上手にマッチングできない」場合です。これに関しては、次に詳しく説明します。
「結婚したくない」と考える人の中には、他人の言葉に大きく左右されて「結婚できない」状態である人も多いです。
それらすべて取り去って考えても「結婚したくない」になるのであれば、あなたの考えは本物でしょう。
「結婚したい」を「結婚したくない」に変換する理由
本当は結婚したいはずの人が「結婚したくない」に考えが変わってしまう理由についてご紹介します。
今回主に取り扱うのは、「婚活をしたが上手にマッチングできなかった」人の場合です。考えられる理由は次の3つ。
●理想の自分と現実の自分がかけ離れている
●心にダメージを与えないように脳が自己防衛している
●自分は何をしてもダメだと脳が学習してしまったている
ひとつひとつ見ていきましょう。
理想の自分と現実の自分がかけ離れている
認知的不協和理論をご存じでしょうか。自分の理想と現実が大きくかけ離れている場合、脳みそが「不協和(ねじれ)」を直そうと、理由をこじつけるのです。
例えばダイエット。Aさんはダイエットをはじめようとしており、現在は80kgで理想の体重は60kgです。ダイエットを始めましたが、途中で誘惑に負けデザートを食べてしまいます。
ここで理想と行動にねじれが生じます。脳みそでは痩せたいと考えているのに、現実では太る行為をしています。
そこで起きるのが「認知的不協和」。おそらく、デザートを食べるときは、幸せな気持ちの裏腹、どこか罪悪感など不快な気持ちを抱いているでしょう。
その行動と脳内のねじれを直すために、「今日はチートデーだから」などと脳内でなるべく「不協和」「不快感」が起こらないように調整するのです。不協和が起こる理由は、行動を変えるよりも考え方を変える方が楽だからです。
理想の自分と現実の自分がかけ離れていると認知的不協和は起こります。婚活を例にします。
【例1】
1.理想:〇歳までに幸せな家庭を築いている
2.現実:〇歳になっても相手の候補すらも見つからない
3.ねじれが発生する
4.結婚しないほうが自分にとって良い、だって〇〇だから
【例2】
1.理想:自分は有能なので簡単に美人の奥さんを手に入れる
2.現実:理想に近い女性全員から見向きもされない
3.ねじれが生じる
4.結婚しないほうが自分にとって良い、だって〇〇だから
「だって〇〇だから」の部分には、冒頭で紹介した「お金を共有しなくても良い」「自分のペースで生きられる」「自分に合う良い女性がいない」などが入るでしょう。
このように、表面だけ見ると一見自分の考えで「結婚したくない」と思っているように見えますが、深く掘り下げるとこういったねじれが生じている場合があります。
心にダメージを与えないように脳が自己防衛している
上手に婚活が行かなかった場合、自尊心が大きく傷つけられ心が乱れてしまうでしょう。
そういった心の乱れを最小限にするために、脳が自己防衛している可能性があります。
防衛機制というもので、だれしもが経験したことがある現象です。防衛機制には種類がたくさんありますが、メジャーなものをご紹介します。
抑圧 | 欲を押さえ込む |
逃避 | 後回しにする |
投影 | 自分の感情を他人に投影 |
同一化 | 他人の長所を真似自己評価をあげる |
昇華 | 社会に役立つものに欲を変化 |
退行 | 発達を退行させる(幼児退行など) |
合理化 | 理由をすり替え正当化をはかる |
否認 | 事実をなかったことにする |
反動形成 | 欲が正反対の行動に |
代償 | 他の欲求にすり替える |
「婚活が上手にいかない」に当てはめると、下記のようになります。
抑圧 | 結婚したい欲を押さえ込んでる |
逃避 | 仕事を理由に婚活しない |
投影 | 結婚したいのは自分ではない |
同一化 | – |
昇華 | 結婚できないので仕事に尽力 |
退行 | – |
合理化 | 自分に似合う相手がいない |
否認 | 自分は結婚したくない |
反動形成 | 結婚したいが婚活しない |
代償 | 結婚したいが無理なので夜遊び |
思い当たる節がないか確認しましょう。こちらも、自分の行動と理想で矛盾が生じ、ねじれが起きている可能性があります。
「結婚したくない」意志は、思い込みではないのかをじっくりと考えるのをおすすめします。
自分は何をやってもダメだと学習してしまっている
学習性無気力といい、何度も失敗し自分ではどうにもできないと感じてしまうと、自発的な行動をしなくなるのです。
心理学者セリグマンが提唱した理論で、実際に犬を使った実験で科学的証拠が取れています。
簡単に実験の概要を説明しましょう。
Aの犬:電流は回避できるものだと学習させた
Bの犬:電流を回避できない状態で電流を与えた
結果、Bの犬は、回避できる状態になっても回避行動を起こそうとしなくなります。「電流は回避できない」と思い込んでいるので、その場から動こうともしません。
犬以外にも人間にも当てはまります。
婚活が上手にいかず「結婚したくない」という意識になっている人は、いざ自分と相性の良い女性や、自分に対して好意を抱いている女性がいても、「どうせ無理」とチャンスを逃していることも。
自分の感情に逆らわず、頑張って自主性を出しましょう。
結婚したいけど動けない人の対処法4選
結婚したいけど、なかなか動き出す決心がつかない人の対処法をまとめました。30代男性は、自分のライフタイル・価値観・行動がある程度固定化されており、新しいものを取り入れる習慣が少なくなります。
勇気をもって新しい習慣を取り入れる必要があるでしょう。
新しいことを始める
自分のライフスタイルが固定化している場合は、取りあえず新しいことを始めましょう。できれば女性と関われる趣味を始めるのが良いです。
最近はボルダリング教室なども流行っています。本格的なボルダリング教室もありますが、出会いを求める人が足を運ぶ、気軽な教室も多数。
社会人サークルなども、気軽に異性の趣味友を見つけられる良い機会です。取りあえず女性と関わることから始めましょう。
最近は社内結婚は減少し、社外に出会いを求める傾向が高いです。そのおかげで、社会人サークルや教室などのサービス・イベントが充実してきています。
勇気を持って一度足を運んでみましょう。不安な方は同僚などを連れて行っても大丈夫ですよ。
気軽にマッチングアプリから始める
ハードルが低い婚活と言えば、マッチングアプリです。今この瞬間からアプリをインストールするだけで、簡単にマッチングアプリに参加できます。
婚活の空気に触れてみたい方は、最初はマッチングアプリのインストールがおすすめです。マッチングアプリはモノによって「遊び目的」「恋活」「婚活」「恋活・婚活」などが別れています。
ある程度真剣度の高いものを選びましょう。以下、おすすめのマッチングアプリを表にまとめてみました。
マッチングアプリ | 特徴 |
ペアーズ | 会員数トップレベルの出会い系 |
With | 心理テストなどの充実 |
Omiai | 恋活・婚活サイト |
マッチドットコム | 世界と繋がれる |
ゼクシィ縁結び | 日程調整の代行あり |
ユープライド | 真面目な婚活サイト |
上の3つが「恋活・婚活」目的、下の3つが「婚活」目的となります。
真剣度が高いだけあり、下の3つは年齢層が高めです。自分のニーズに合ったマッチングアプリを選びましょう。
理想の結婚生活について考える
「結婚したくない」理由にもよりますが、理想の結婚生活について考えてみましょう。
「こんな結婚生活だったら送っても良いな」と思える項目を書き連ねることで、自分自身でも理解していない自分に気づけます。
結婚をするかしないかについて迷っている方は、結婚のメリットデメリットについてもまとめると良いです。
「結婚したくない」と感じる理由は、どこかに存在するはず。一時の感情で動かないようにするためには、理由を明確にする必要があります。
「自分は周りに大きく影響されていないか」「過去に結婚したくないと感じさせたエピソードはないか」もついでに考えてみましょう。時間をかけて考えると、おのずと理由は明確になります。
理想の結婚生活の具体的な例えが思い浮かばない場合は、SNSで幸せな結婚生活を調べるのもおすすめです。
【結婚体験談】結婚したくなかった男性のエッセイ
最後に「結婚したくない男性」が、「結婚したい」と思えるようになったエッセイをご紹介します。
私の結婚に対する価値観は、「面倒臭い」。この面倒臭いという感情には、色々な要因が重なっています。
相手に合わせるのが、責任が発生するのが、気を遣う共同生活をするのが、人間関係を増やすのが、結婚は失敗してはいけないというプレッシャーが、そもそも婚活が面倒臭い、など。
近年は結婚に対する考えも多様化しています。結婚するもしないも自由である、という考えが広がりつつあるでしょう。だから別に結婚しなくても良いんです。
でも親は結婚しろと言ってきます。甥っ子を見せては「かわいいでしょ、欲しいでしょ、結婚しなさい」。それをあしらうのも面倒臭い。甥っ子は可愛いが、それ以外の感情はない。
ある日ゲームをしていました。数年付き合いのあるネットの友人数人と集まって、俗に言うFPSをしていたらそのうちのひとりが口を開きます。
「俺、結婚するわ」
ふーん、としか思いませんでした。興味もありません。
周りが驚愕し祝福をする中、「なんで結婚決めたの」と聞いてみれば、彼はしばらく悩んだ後、「うーん。いろいろあるけど、良いな、と思えたから」と抽象的な返答。
そんなもので結婚をするのかと、内心彼をバカにもしていたような気がします。
結婚に対する意識が変わり始めたのは、35歳を過ぎてから。10年来の友人と飲みに出かけた日から徐々に意識が変わります。結婚したくない私に対して、彼はこう言い放ちます。
「結婚しなかったらいいんちゃう。人間の生活に絶対必要ってわけじゃねぇし」
なんだかんだ結婚を特別視していた私は、大きな衝撃を受けました。その時に、自分は結婚したくないのではなく、身内からのストレスや親友が結婚していくのに霹靂していたのだと気づきます。
特に結婚したこともないのに、「結婚は面倒臭い」とわかったように言いふらす自分が、ライフスタイルの多様化を言い訳に逃げていた自分が1番恥ずかしいとも。
私は飲みの席で多々「結婚したくない」と周りに言いふらしていましたが、自分自身にそう思い込ませようとしてたのだと思います。多分本当は結婚したいけど、周りからの圧力が怖くて逃げていただけです。
自分に正直になってからは、親の言葉も身内の結婚も素直に受け取れるような気がします。
結婚から逃げてきていたので、取りあえず理想の結婚生活を考えました。ひとりの時間があって、家事上手で、きれい好きな女性が良い、などなど。SNSで成功体験談とかみてると、心が躍ります。
そしてマッチングアプリや婚活パーティで婚活を始めて、良いなと思える女性を見つけました。1年ほどお付き合いした後、私からプロポーズをします。
彼女は僕の当初の理想とはとてもかけ離れていて。ズボラで、できるだけ2人でいたくて、家事はちょっと苦手。でも人一倍気を遣えて、コロコロと変わる表情が可愛いんですね。
多分、相手によって自分の性格も変わるんですよ。理想の結婚生活を考えなければ、今も結婚したい意識だけで婚活には乗り切っていなかったと思います。
今は1人の子どもも生まれて、思ったより普通の結婚生活を送っています。面倒臭いことも多いけど、「独身の時の面倒くささ」と比べれば、ベクトルが違うだけで大差ありません。
もう連絡は取っていないけど、今ならゲーム友達の「良いな、と思ったから」と言う言葉を、体全体で理解できます。
周りに影響されないこと、自分自身に正直になること、結婚は「特別」ではなくもう少し別なものであること、自主的に動くのが大事であることを学びました。
まとめ
「結婚したくない」理由は、さまざまなものがあります。自分自身の「結婚したくない」は周りからの圧ではないのか、自分の思い違いではないのかを今一度考えましょう。
結婚をするかしないかは、個人の自由です。しかし30代の今を逃すと婚活は難しくなります。